・SBMと私
ブックマークというものが論文にのってきたのが2000年くらいから
ブックマークからの共有話題ネットワークの発見手法の提案とその評価「濱崎02」
当時はdel.icio.usなどもなく、そんな研究が役に立つのかという話になっていた。
世界初のRSS対応のアンテナ機能を作った
セマンティックウェブからのアプローチ
A Proposal of Community-based Folksonomy with RDF Metadata [Ohmukai05]
Ontologies are us: A unified model of social networks and semantics [Mika05]
・予備実験
前半と後半をわけて
前半のデータをもとにモデルから推薦するものを決めて、後半データとの一致を見る
全然ダメな結果
→amazon的な協調フィルタリングモデルはSBMに適さない
・SBMのための協調フィルタリング
イノベータの情報をフォロワーに流してあげれば効果的?
コンテンツではなくてユーザーを推薦
・SBMのイノベータ
そもそもイノベータ層は存在するのか?
究極の簡略化
1ゲッターのみを抽出
1ゲッターがブックマークしているもので、
9割以上を占めている。
イノベータは存在している
・イノベータからの推薦
前半はそれぞれのユーザーがイノベータとどれくらい似ているかを計測
後半は類似度の高いイノベータ群がブクマしたコンテンツのうち、各ユーザがどれくらいアクセスしたか計測
イノベータの類似度で重み付けして積算
・シミュレーション結果
精度と再現率はトレードオフ
実際の推薦問題ではない
人に注目する推薦は計算量が少なくても済む上に、有効
モデルをときどき更新する必要があるかと思ったが、あまりユーザの嗜好は変わらないことがわかった
・興味・関心の偏り
ブクマの多寡では判断できない
タグの新規性を見て傾向を判断する
短期性指標下位のコンテンツはコンテンツ・タグともにウェブ系が大半を占める
短期性指標上位のコンテンツはコンテンツ・タグともに統一性がない
・何のためのSBM?
機能
保存・整理
投票
コメント
表現
集合知として
未知との遭遇
外部評価
・SBMの現在
いろんな機能がある中で自分なりに使いこなす気持ちよさ
既存のもののアナロジーで表現できない
機能がありすぎることによってSBMのユーザ数が限界になっているのであれば、
それぞれの機能が細分化されてサービス化されていくのではないか
ある部分に特化したサービスを作ると面白いのではないか
・現実のコミュニティ
「ネットにアップしておいたから見ておいてね」というレベルではない切実さ
メールは読んでない人がいる
イントラは複数コミュニティがあってそれぞれに共有したい
ほしいもの
反応がちゃんとあって複数のコミュニティに対応した共有用のツールが欲しい
・4dk
4dk
FYIメールを現代化する
宛先はコミュニティ
読まれたかどうかがメタ情報となる
たまってくると探すのが大変
コミュニティが存在するのがわかっているので、誰が投稿したのかを覚えていればユーザ名で検索することができる
タグで検索することもできる
グループの中で誰が読んだかを把握できるようになっている
パーセンテージでも表示
・4dkの機能
夕刊メール
他のグループからのオススメを送ると濃い情報が集まる
・運用結果
SBMとは異なる利用モデル
圧倒的にクローズドなグループが多い
1人グループ、2人グループ
少人数で情報共有する目的で使われている
まだ機能が欲張りすぎ
もっとシンプルにしていくべき
・本音と課題
「読んでもらわないと困る」と「あとで読みたい」は質的に圧倒的に異なる
リアルのコミュニティをメンテナンスするのは本質的に面倒
その面倒さを解消するためにはソーシャルグラフを作らないといけないし、グループの設定も必要
すでにあるコミュニティとの連動を図ることで改善する
大向さんのブログ
大向さんの4dkアカウント
・参考文献
■深見嘉明・國領二郎, "意図せざる協働:ソーシャルブックマークにおけるボトムアップメタデータ生成による情報共有" 情報社会学会誌, Vol.2, NO.2, pp5-15(2007)
■大石剛司, 亀田尭宙, 深見嘉明, 大向一輝, 武田英明,ソーシャルブックマークにおけるユーザのタグ付与行動分析に基づくコンテンツ分類
■大力,2008 "ソーシャルブックマークにおけるイノベータに注目した情報推薦手法の提案" ■ソーシャルタギング 意図せざる協働が生み出す新たな情報流通形態
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